スマートウォッチの「新顔」は何が違うのか 老舗GPSメーカーが日本市場に本腰

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日本向けには日本語フォント搭載やユーザーインターフェースのカスタマイズなどに加え、ゴールドベゼルを採用するモデルをマット仕上げからグロス仕上げにするなど、日本市場調査を経て細部調整を行っているという。

手前が日本向けモデルの「fenix3J Sapphire Rose Gold」。ベゼルがグロス仕上げとなっている

フィットネス向けのvivofitは新発表されたカジュアルモデルの「vivofit3」以外にも、スマートウォッチ的な機能を内包するモデルや心拍計内蔵モデルなども揃える。

では数多くのメーカーが参入する中、ガーミンのウェアラブルにどのような特徴があるのだろうか。競合を見渡すと、たとえば、腕時計メーカーのフォッシル・グループが買収したMisfit(ミスフィット)のような会社がある。

同社の端末は、ボタン型電池で長時間使えることに加え、小型で高い信頼性を持ち、シンプルな使い勝手を持つことが評価されている・従来の時計製品への統合を意識して、ミスフィット株の取得をフォッシル・グループが熱望したという。

ガーミンはこの分野における老舗

しかし、ガーミンの場合は大きく異なる。彼らはこの分野における老舗なのだ。

前述したように航空機用GPS機器のメーカーとして始まったガーミンは、船舶向けなどの派生製品を生み出す一方、その機能を小型化してハイキングや登山などに使うeTrexという製品を発明。2000年代前半に大ヒットさせた。

その後、eTrexの技術を応用して手首にGPS機器を取り付けて利用する、いわばスマートウォッチやウェアラブル機器の元祖とも言える製品を発売。トレーニングをするアスリートに心拍計測を元にアドバイスを行う機器など、派生製品が多数生まれた。

ランナー向けや自転車選手向け、あるいは航空パイロット向けのGPSウォッチをアスリートに提供しながらコラボレーションを続け、さらには水泳のストローク数やラップカウント、ラップタイムを計測するスイマー向け製品まで生み出している。

そこにこそ、ガーミンの特徴がある。

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