「働く」という最高度の幸せにしがみ付こう 60歳を前に引退するのは早すぎる!

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何も、勤勉に働き続けることだけが能だとは申しません。どうしても稼がなければならない若い人に、さっさとその席を譲るのも良いことです。特に何かを学ぶ目的がなくとも、趣味を楽しみながらゆったりと毎日を過ごす選択も、本人の甲斐性ですし立派な選択です。

ただ、経済的な理由でもう少しあなたの仕事の継続を願っておられるご夫君の算段も鑑み、あなたの年齢と家族構成を考えますと、あと数年はあなたが仕事に没頭されるのも、まったく誤った選択とは思えません。むしろ、より豊かな残された人生の過ごし方のためにも、お仕事は継続されたほうが良いと思います。

辞めてしまえばあとで後悔する可能性

新しい支店では休日出勤もあるとのことですが、(よほどのブラック企業は除き一般的には)労働基準法で最低4週間に4日の休日は保障されていますし、他に何もできないほどの出勤ではないと思われます。

生きるために選択の余地なく嫌な仕事に従事している人たちが多い今日に、いささか贅沢な悩みであるようにも思えます。それだけに仕事を継続するにせよしないにせよ、その理由や目的、意義付けを収入面以外にも明確にして決定しないと、後で後悔すると思います。

最後に、最近私が読んだ、『いのちのスタートライン』(大久保淳一著)をご紹介します。氏は健康な時は月曜の朝がとても嫌だったのに、その月曜の朝に自分を戻してくださいと祈り、難病と闘いました。健康に感謝し、働ける喜びに気づかせてくれるメッセージをたくさん発信してくれています。本書は、仕事に悩むすべての人の参考になると思いますよ。

芹様の年齢では、一度辞めると再就職は、条件、やり甲斐の面でかなり下がる可能性が大です。ゆったりと時間が使える老後もあっという間に訪れると考え、とりあえずは継続してお仕事にチャレンジされることをお勧めします。心身共に、あなたをより豊かにしてくれる選択だと思います。


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ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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