マツダ「MX-5 RF」流麗なスポーツカーの正体

4代目ロードスターにはこんな姿もある

そして、いくらルーフがあるとはいえ、オープンエアを楽しむときに気になるのが、インテリアの仕上がりだ。運転席に座ると、「MX-5」のスポーティさを強調する3眼メーターが目に飛び込む。ふと、視線を左側に移すと、4.6インチの小ぶりなカラー液晶を見つけた。「インフォメーションディスプレイ」と呼ばれており、エアコンのダイヤルの下に備わる電動ルーフの開閉ボタンを押してハードトップを開閉すると、アニメーションが表示される。変更点はその程度だが、ベースとなる「MX-5」のインテリアの質感が高く、包まれ感の高いコックピットとあわせて、スポーツカーに乗っているという気分を高めてくれる。

単なる「MX-5」のハードトップ版ではない

「MX-5 RF」は素直に美しいと思えるスタイリング
 

このデザインを担当した中山雅氏は、これまでも存分に辣腕を発揮していたが、今回、「RF」ではソフトトップ・モデルで感じるストイックさではなく、素直に美しいと思えるスタイリングを与えている。さらに、ショー・モデルに施されたマシン・グレーなるボディカラーによって、前後のフェンダー付近の抑揚が強調されて見える。

まるでボディを膨らませるために成形している「ブリスターフェンダー」をさらに作り変えたかのように見える。実のところは、極薄のアルミフレークを含んだ塗料を均一に塗ったあとに急速に縮ませるとともに、反射層が一般的な塗装の約4分の1の2.5ミクロンの薄さに仕上げることで、その下にあるブラックのカラー層と反射層の両方の色がコントラストして、独特の風合いを醸している。

常務執行役員でデザイン・ブランドスタイル担当(4月1日就任)の前田育男氏は、「このクルマのデザインをスタートした時点で、ソフトトップとは全然違ったクーペを作ろうと考えました。大きなサイズのルーフが滑らかに動き、美しく収納されることによって、このクルマのスタイリングが際立ちます。このスタイリングは、エンジニアが創りだしたと言ってもいいほどです」と話す。

前田氏曰く、「私は、もともと、クーペが好きなんです」。今後、「MX-5」をベースにしたクーペが登場するといった期待も膨らむ。これほどスタイリングが異なると、単なる「MX-5」のハードトップ版ではなく、クーペ・スタイルの「MX-5」として、これまでのユーザーと異なる層に支持される可能性も高い。

MX-5 RFは2016年内には日本でも発売される予定だ。詳細なデリバリー時期は未発表だが、もともとの「MX-5」自体が、どんな季節であってもオープンエアの軽快感を堪能できるクルマであり、「RF」であれば、ハードトップを上げて美しいファストバック・クーペでのドライブを楽しむこともできるはずだ。

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