致死率約1割!「新型インフルエンザ」の恐怖 日本人の感染症対策は遅れている

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(写真:szefei/PIXTA)
ジカ熱(ジカウイルス感染症)のブラジルでの流行が加わり、21世紀型パンデミック(感染爆発)の火種が広がりを見せている。中でも危険性が高いのは新型インフルエンザだという。『知っておきたい感染症』を書いた白鴎大学教育学部の岡田晴恵教授に、感染症対策の歴史と課題を聞いた。

一人の潜伏期感染者から1カ月で35万人が感染

週刊東洋経済「ブックス&トレンド(著者インタビュー」の過去記事はこちら

──ジカ熱はわかっていることがまだ少ない?

ジカウイルスは、妊娠初期の妊婦の感染と新生児の小頭症の発症が関連すると指摘されている。ジカウイルス自体は70年近く前の1947年にウガンダのジカの森で発見され、最初の流行は2007年にミクロネシアのヤップ島で起こった。蚊が媒介し、ワクチンや特効薬はまだ開発されていない。

ウイルス感染症の一番の問題は、空気あるいは接触によりウイルスが伝染することだ。たとえばエボラウイルス病、MERS(中東呼吸器症候群)、SARS(重症急性呼吸器症候群)、高病原性鳥インフルエンザウイルスのH5N1型やH7N9型。高速大量輸送時代で、海外の発生地から時間を置かず日本に入ってきて、1週間以内には流行が始まり、1カ月もあれば地域流行になってしまう。一人の潜伏期感染者から1カ月で35万人が感染という専門家のシミュレーションもある。現実には同じ飛行機で感染者が一人だけということはないし、大流行に至りかねない。

──感染症は世界史を大きく動かしてきました。

ほぼ100年前のスペイン風邪は、第1次世界大戦を終息させる一方で、世界恐慌のトリガーになったともいわれる。ここ40年、新たな感染症がはやることで、アフリカ、中国、中東、そしてメキシコやブラジルに、それぞれ大いなるリスクの火種があることがはっきりした。今や世界一周は2日もあればできる。昔ならSARSは中国の僻村の風土病、MERSは新型コロナウイルスが含まれたラクダの乳をたまたま飲んだ人がかかり、またエボラウイルス病はアフリカの未開発ジャングルでの話だった。いずれも発生時は風土病なのだが、それが瞬く間に新興感染症として疫病になってしまう。

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