金本兄貴への期待が堂々の便乗商法を生んだ 新監督の革新力は、焼肉のタレにも乗り移る

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先日、取材したキンリューフーズさんは、関西独特のうまいアイディアでブランド力を高めようとしています。大阪府茨木市で、焼き肉のタレや調味料を製造販売しています。従業員65名、40年の歴史のある会社です。

「今年はこれですよ。この商品で会社も社員も元気にしていきたいですね」と、プロ野球の開幕を心待ちにしているのが西川賢造社長。その商品名が「兄貴の力」でした。

そう、容器に阪神タイガースの金本知憲さんが印刷された焼き肉のタレでした。金本監督御用達と書かれています。通常、阪神タイガースと言えば、あの虎の絵の丸いマークです。でも、こちらの商品には、金本新監督の写真が大きく写っています。

本醸造醤油をベースに、たっぷりの香味野菜と韓国種唐辛子を使用するなど、こだわりの香辛料をブレンド。まろやかでコクのある逸品に仕上がっています。1瓶330グラム入りで298円です。

関東でも売れることに期待

「兄貴の力」

金本監督への期待は、タイガースファンだけでなく、プロ野球ファン全体に広がっています。スタートでタイガースが快進撃すれば、さらに人気が高まるでしょう。

「うちは関西エリアが強かったですが、これで関東地区でも売れることを期待しています」

関東地区でも、タイガースファン、増えてきましたからね。金本新監督で良いスタートダッシュを切り、優勝できれば、新商品では異例の年間50万本の強気の販売計画も決して夢ではありません。

キンリューフーズさんは、甲子園にも会社を挙げて応援に行きます。前回は独自の横断幕を作って、応援されました。ただこれはちょっと問題があり、球団側からやめて欲しいと言われたそうです。「そりゃそうっでしゃろな」と、西川社長は笑っておられます。阪神ファン、そこそこのことではクジケません。

関西経済に、タイガース効果がある、というのはもはや定説です。たとえば、1985年に阪神がバース、掛布、岡田の新ダイナマイト打線を擁して優勝した時、親会社・阪神電気鉄道(現阪急阪神ホールディングス傘下)の株価は、開幕時の200円から400円に跳ね上がりました。その波及効果は、関連セール、集客効果、メディア露出などから600億円とも言われました。

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