昨年末以降、円高の進行、中国景気の減速やアイフォーンの販売不振など悪材料が噴出している。
パナソニックや住友商事、日立製作所、富士通、新日鉄住金、NECなど、日本を代表する企業も相次いで2015年度の通期業績予想を下方修正。日経平均株価も一時は1万5000円を割り込み、異次元緩和第2弾が発表された14年10月以前の水準まで押し戻された。
そこで今回は、3月期決算企業を対象に、通期の営業利益計画に対して第3四半期進捗率が高い順にランキングを作成した。「季節要因」で上位にランクインした銘柄もあるので個別に見ていく。
トップのタカラトミーは、第3四半期時点までの累計営業利益は前年同期比5割増と好調だったが、2月に通期業績の下方修正を発表。第4四半期の欧米での販売不振が業績を押し下げ、通期営業利益は5%増にとどまりそうだ。
食品や外食が上位に
一方、業績の上振れが期待できそうなのが、カタログ通販の準大手で、ネット販売も手掛ける2位のスクロール。プライベートブランド化粧品が海外で好 調で、会社側は1月に通期の営業利益予想を6.5億円から12億円に上方修正した。これでも会社は広告宣伝費など費用増を保守的に見積もっており、修正後 の計画からさらに上振れる可能性もある。
このほかランキングの上位で目立つのは、食品や外食など内需系の銘柄だ。3位は関西地盤のハム・ソーセージ大手、丸大食品。原料高は値上げで転嫁し、コンビニ向けの総菜が想定以上に貢献している。
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