何もかも手にしたはずの美人妻が不幸な理由 東京の「婚活事情」最前線<9>
東京で恋愛市場において最前線の女であるためには、美人で頭が良いことは前提となる。
そして彼女たちの一部は、進学、就職、そして結婚から出産と、当然のようにすべて適齢期に希望通りのものを手に入れていく。清楚な女子アナのような外見をしてそんな素振りは全く見せないが、彼女たちの中身はどこまでも貪欲だ。
しかし、それが「幸せ」とは限らない。
名前:亜美31歳
職業:外資系ラグジュアリーブランド
年収:約700万円
出身:神奈川県
出身大学:慶應大学
住まい:目黒
家賃:20万円
交際ステータス:既婚約1年
好きな食べ物:酢豚
夫:33歳
職業:大手総合商社
年収:約1100万円
出身:都内近郊
出身大学:慶應大学
「全然幸せじゃない、私すごく不幸だよ」
どこからどう見ても幸せそうな笑顔で、楽しそうにすら聞こえる口調で答える亜美。髪は綺麗に巻かれ凝ったアレンジがされていて、肌もネイルもきちんとメンテナンスされている。質の良さそうなアンサンブルのニットを着て、華奢ではあるが高価なことが一目で分かるアクセサリーをセンス品良く首や手元に重ねている。彼女が出産して半年にも満たないなんて誰が信じるだろう。
産後の体調が落ち着くとすぐにピラティスのプライベートレッスンに足繁く通ったというが、体型は産前よりもさらに美しくなったように見える。ほっそりとした身体はメリハリがあり、細いピンヒールを完璧に履きこなしている。こんな女が不幸だなんて、一体何を言い出すのだろうか。