繋ぐことで生まれる「APIエコノミー」の衝撃 Uber、FinTechを支える新・経済圏とは?

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それに対し、「APIエコノミー」という言葉は、ある企業のビジネスから別の企業のビジネスを呼び出すという意味で使われる。呼び出し側から見た場合、APIの先にあるものは、単なるソフトウェアの機能ではなく、企業が提供するビジネスそのものということになる。 

Uberの場合は、「タクシーの配車」というビジネスそのものをAPIとして公開し、他社が利用できるようにしている。

オープンイノベーションを促進

UberのAPIを利用する企業のひとつに、位置情報に基づき、お店やプレイスポットの検索サービスを提供するFoursquareがある。Foursquareでは、自社のスマホアプリに、UberのAPIを呼び出すコードを記述することで、Uberのビジネスを呼び出せようにしている。もし、このタクシー配車が単なるソフトウェア機能であるならば、Foursquareが自前でタクシーの配車業務を何らかの形で用意する必要がある。しかし、APIを通じてUberのビジネスそのものを呼び出しているため、その必要はない。

これによって、Foursquareのユーザーは、位置情報に基づいてタクシー手配をしたいとき、Uberのスマホアプリをダウンロードしたり、その都度起動したりしなくても、Foursquareのスマホアプリ上の位置情報に合わせて、タクシー手配ができるようになった。

Foursquareとしては、自社だけでは容易でなかった新サービス、ユーザー・エクスペリエンスの提供を非常に簡単に、すばやく実現できたわけである。一方、Uberも、自社チャネル以外から利用者を獲得できるようになった。

ちなみに、Foursquareでは、Uberだけでなく、OpenTableのオンラインレストラン予約ビジネスともAPI連携している。2012年にAPI連携を開始した当初は、たんに予約状況を閲覧できるだけだったが、2015年には予約まで可能にしている。Foursquareのスマホアプリ上の「Reserve with OpenTable」ボタンをタップすると、予約可能なレストランとその時間が表示され、そのまま予約までできるのである。

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