日産エコカー戦略の野望、戦いのルールを変える!

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 あまり知られていないが、日産が開発しているハイブリッド車はトヨタともホンダとも違う「1モーター・2クラッチ」方式だ。エンジンと変速機の間のクラッチを切断すればモーター走行が長く楽しめ「電気自動車の味わいが出る。一方で、ディーゼルのような力強いトルクアシストも感じられる」(山下副社長)。

ここでもカギになるのはLiBだ。「クラッチを俊敏に断続し、微妙にコントロールするには、LiBくらいの応答性のよさがないとできない」(同)。来年発売する第1弾のハイブリッド車は高級セダンのフーガとみられるが、1モーターで小さな機構は「小型車にも当然応用が効く」。

その頃には、LiBの量産も軌道に乗っているはずだ。すると、どうなるか。ニッケル水素型とも価格的に十分競争できるLiB搭載の小型ハイブリッド車(マーチか?)を携え、日産はハイブリッド車のゲームにもなだれ込んでいくことになる。

「日産が17年もかけたLiBへの取り組み。これこそ、“技術の日産”だ」(ゴーン社長)。かつてコスト構造を破壊し、系列を破壊しまくった張本人が、今度は壮大な物語の“創造者”になろうとしている。その成否はまだ誰にもわからない。

■業績・事業概要など、会社情報の詳細はこちら

(週刊東洋経済)

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