LOHACOはアマゾンや楽天と何が違うのか 米国流とは全く違う「ネット通販」のかたち
昨年秋にはこうした考え方にもとづいて、「くらしに馴染む」をコンセプトに「東京デザインウィーク」に出展、参加した21社はECに特化したまったく新しい発想のデザイン商品を公開した。
この展示が来場客に好評だったため、各社が商品化に動き、この2月20日から花王の除菌&消臭剤「リセッシュ」やキリンビバレッジの生姜とハーブをつかった健康麦茶「moogy」(ムーギー)などが、LOHACO限定(B2B通販のアスクル含む)で発売された。
家庭でなじむようにとつくられたデザイン
ムーギーは女性が毎日ファッションを変える感覚で家庭や職場で毎日飲んでも飽きないようにボトルのデザインが16種類もある。また、リセッシュのナチュラルストーンデザインも家庭でなじむようにとつくられたデザインだ。
販促の仕方も異なってくる。「LOHACO ECマーケティングラボ」には日本の4大ビールメーカーも名を連ねてくれているが、「ビールを売る」ということを考えたとき、ライバル同士が一緒に手を組むことで、お客様の注目を集めながら市場をさらに盛り上げていくほうがいいケースもある。ここから、今まででは考えられないような協業もうまれるかもしれない。
ネスレ日本の高岡浩三社長は、LOHACOのこうした「立ち位置」を「第4のeコマース」と位置づけ、自社で運営するブランドECとともに次世代のECモデルとして提唱している。
つまり、第1世代は上述のように嗜好品を単品買いする「EC専業企業型」。第2世代は店舗と結びついた「既存小売型」。また第3はまさしく「メーカー直販型」だ。このうち、ブランドストーリーも含めて、もっとも自分の価値を伝えられる第3の「メーカー直販型」は、コアなファンが集まるが、残念ながらアクセス数は限定される。
そこで集客力があり「メーカー直結型」で商品の価値を伝えることに長けたLOHACOの存在意義が際立ってくる。
メーカーにとっては、まずは「KNOW」(=知ってもらうこと)が大事であり、それが(コアファンとしての)「LOVE」につながる。
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