戦略の失敗学 森谷正規著

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戦略の失敗学 森谷正規著

国際競争に敗れたDRAMや液晶パネル、あるいはケータイ。そもそもニーズがなかった超高速貨物船の建造。そんな新技術新商品を中心にカネボウ、そごう、夕張市まで28の事例がなぜ失敗したか、まず事実関係が詳細に述べられる。

そして失敗の原因を12の落とし穴に分類し、マトリックス的に戦略面から分析している。「人間、社会、事柄の本質」が理解できていないために失敗したケースが赤裸々に解明される箇所では寒々した感にさえ襲われる。失敗を防ぐための提言まで読み進めると戦略の奥深さに気後れさえするが、ひるんではいられない。

ほとんど人智、予測を超えていると感じられる失敗事例もあるが、真面目に働く現場を裏切る巨額の損失を防ぐためにも、戦略チェックに時間とカネをいくらかけても十分ということはないのだろう。最後にこれから失敗のおそれがあるという8例が挙げられているが、10年後にどうなっているか、興味は尽きない。(純)

東洋経済新報社 1890円

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