世襲議員のからくり 上杉隆著
自民党の世襲議員は4割を占める。政権を投げ出した安倍、福田の両元首相をはじめ、図太さに欠けた二世が増える現状を、「政治の劣化」と憂うジャーナリストのリポート。地盤(後援会)、カバン(政治資金)、看板(知名度)という、いわゆる「三バン」継承の「からくり」を検証した。著者が最も批判するのが親の政治資金を、団体を通して「非課税相続」ができる点だ。個人や経営者は相続税に悩むのに、世襲議員の「特権的な優遇」という。
公共工事、コネ入社など既得権益を持つ人々が世襲を生む土壌を作る。自民、民主両党でその制限の議論が始まった。「ただすのも、許すのも有権者の意思次第」と、著者は国民の覚醒を訴える。
文春新書 746円
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