以旧換新(都市向け買い換え補助金政策)で気を吐く中国テレビメーカー

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 昆明の繁華街に位置する蘇寧電器も、店の入口に、店舗自身のキャンペーンではなく、テレビメーカーの海信(Hisense)の以旧換新キャンペーンを大きく紹介し、客を呼んでいた。最もインパクトのある価格では、テレビメーカーの康佳(KONKA)の1999元(3万円弱)の32インチ液晶テレビか。

中国の消費者にとってすでに持っている白物家電を新しくするよりも、居間の大きくないブラウン管テレビを薄型大画面テレビに換えることのほうが、見栄えの上でも、より大きな変化があり、買い換える動機は強そうだ。

薄型テレビがどんどん大型化、低価格化していく中で、中国テレビ市場でトップシェアグループの創維(Skyworth)は、昨年末の家電下郷開始から一気に薄型テレビに生産の舵を切った。他の中国地場メーカーも含め、以旧換新は薄型テレビシフトを加速させることになるだろう。

地場メーカーの勢いが増す一方で、シャープ、ソニー、東芝、日立、パナソニックら日本勢に加え、サムスン、LGら韓国勢らの販売ブースは、物足りない雰囲気だ。
 
 中国で一消費者として見るに、日系メーカーがこの時流をただ傍観していれば、目立たぬ存在となるだろう。中国地場メーカーとの厳しすぎる価格戦争に挑まずとも、例えば購入者にデジカメをプレゼントをするとか、自らのブースに客を引き寄せる仕掛けが欲しいところだ。さもないと、気づいたころには中国の薄型テレビ市場での存在感がなくなっているかもしれない。


■メーカーはキャンペーンを強化している

やまや・たけし
中国内陸部在住のIT専門ライター、中国のIT事情を中心に取材・執筆。著書に「新しい中国人 ネットで団結する若者たち(ソフトバンク新書)」。

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