米国のイスラエル政策は変わるのか、オバマ大統領カイロ演説の波紋

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 フィーバー氏はオバマ大統領の世界戦略について、「変化を掲げているが、これまでの政権と比較して小さな変化しか認められない。たとえばイラクからの米軍撤退のスケジュールはブッシュ政権のときに決まっており、オバマ政権もそれを継承している」とする。オバマ政権で変わったことは「政策の中身ではなく、政策を語るときの表現やパッケージである」と指摘する。

オバマ大統領が政策を語るときに表現やトーンを変えて、国内外の世論に変化を印象づける目的は、米国内でのコンセンサスを回復すること、国際世論からの好感を高めることだと、フィーバー氏は語る。

オバマ大統領はそれにより、米国のソフトパワー(説得により相手に言うことを聞かせること)を高めようとしている。これがフィーバー氏の結論だ。

こうした分析が正しいとすれば、カイロ演説も周到に計算されたオバマ大統領の作戦かもしれない。米国はイスラエル政策を大胆に変化させるという印象を与えながらも、現実には大きな変化をもたらさないという結果になるかもしれない。

(内田通夫 =週刊東洋経済)

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