ピーター・T・グラウアー ブルームバーグ会長--金融市場縮小の今こそアグレッシブに攻める

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 ターミナル以外の情報配信として、「ブラックベリー」や「アイフォーン」といったスマートフォン(高機能端末携帯電話)からブルームバーグの情報が見られるように進めている。

新たに力を入れる分野として、為替やFXがある。「FX09」と題して、大々的なキャンペーンを行っていて、ニュースだけでなく為替の電子取引ができる機能などを付けている。そのほか二酸化炭素の排出権や、SRI(社会的責任投資)の情報に関しても提供する予定だ。一部の情報提供が始まっているが、医薬会社向けに臨床データなどを提供する「ビー・ドラッグ」といったサービスも展開していく。

--ブルームバーグテレビの日本語版を中止しましたが。

去年の夏にマルチメディアビジネスの再評価をし、各国の現地語によるテレビ放送はグローバルニュースに比べて効果が薄いと判断した。英語でよりよい番組を提供するほうが顧客のためにもよいのではという結論だ。今後も東京発のテレビコンテンツを作っていくが、特別なケースを除き、基本的に英語で制作することになる。

--ブルームバーグにとっての日本市場をどう位置づけていますか。

世界2位の経済大国で、高度な資本市場もあり、重要な市場であると考えている。「ジャパンプラン」という100ページに及ぶ計画を立てたが、その中で日本は成長の余地があると位置づけているし、専門的なスタッフも充てている。

日本にスタッフは600人いるが、これはアジア全体の45%を占める。ターミナルの契約額では全体の12%を占め、ニューヨーク、ロンドンに次ぐ規模だ。また、日本はニュースカバーという点でも重要。現地のニュースをカバーするだけでなく、世界各国で起きているニュースをきちんと日本語に翻訳して、日本のユーザーに提供していくことも大切だ。さらに、日本の金融機関や日本に進出している外資系の金融機関に対して、きちんとしたサービスを提供することが重要だと考えている。

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