人間にマンモスを作り出すことはできるか 「脱絶滅」が生態系の復活を可能にする
リョコウバト、ドードー、何より有名なマンモスなどこの世界では絶滅が後を絶たない。
人間による乱獲や森林の伐採などによる環境変動によってみすみすと絶滅させてしまった場合などは、人間の愚かさの象徴として語られることも多いが、そうはいっても気候の変動なり生態系の変化なりで絶滅というのはいつだって起こりえるものだ。
であればこそ── 一度絶滅したはずの生き物を現代に復活させることを指した“脱絶滅(de-extinction)”という言葉に強く惹きつけられる。それは取り戻せないはずのものを、取り戻す試みであるのだから。
絶滅種をよみがえらせる過程が書かれた1冊
本書『マンモスのつくりかた: 絶滅生物がクローンでよみがえる』は書名そのままに(原題も『HOW TO CLONE A MAMMOTH』)、「脱絶滅のロードマップ」を提供する一冊である。どんな種、どんな特質を持った動物をよみがえらせるべきなのかを論じ、どのようにして絶滅した生物体を再度つくりだすのか、その技術的な過程を明らかにする。
「本書は、脱絶滅に関して“科学”と“空想科学”を切り離すことをめざす。今日何ができて何ができないのか、両者の溝はどうやれば埋められるのか、といった内容を述べるつもりだ」
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