「伊右衛門」コピーライターのすごいメモ術 情報の扱い方が変わり、仕事と収入が激変!
従って、メモを取る際に一番重要な心構えは、「未来の自分を信じない」こと。「これくらいは覚えているだろう」と過信せず、「忘れている」ことを前提にするのです。未来の自分へ向けたメッセージを残す「腐らないメモ」、すなわち「未来メモ」への転換こそが、使えるメモを作るポイントなのです。
「未来メモ」の作り方の基本は、“自分がそのときどう考えたか”を後から読んでもわかるようにする、ということです。
たとえば会議の場で「この案件にはこう対処すればよいのではないか」「いや、こうした方がよいだろう」といった意見が飛び交うことがあるでしょう。また、自分の頭の中で「この点が最重要課題だな」「これについてはあとで調べよう」と考えをめぐらせることもあるかと思います。その話し合いや思考のたどった道がわかるようにメモに残すのです。別段、難しいことはせず、いつものメモに、ほんの少し手を加えてみるだけでOK。しょせんメモはメモですから、なるべく手間ひまをかけず、できるだけシンプルで簡単に、記号などを駆使しましょう。
たとえば、箇条書きのメモの中でも、最優先事項や、あとで調べる必要のあることに○をつけるなど、羅列した情報の優先度や重要度がひと目でわかるといいですね。私が使っている方法は、次回詳しくお伝えしますが、あとから見てすぐに記憶を呼び起こすことができればどんな工夫でもいいと思います。
「情報を知らない人(未来の自分)に伝える」こと。これを意識すれば、メモは格段に使いやすくなります。ぜひ実践してみてください。
メモを取るハードルを上げないために
最後に、「よし、これからは腐らない未来メモを取ろう!」と思われた方に「頑張り過ぎないメモの取り方」のアドバイスをお送りします。
ひとつは、「1会議、10メモ」。あれもこれもすべて議事録のように書き出すのではなく、1回の会議で目安として10個だけをメモする方法です。メモすることを重要な点だけにしぼれば無駄が省け思考もしやすくなりますし、集中して聞くため会議の内容もスーッと頭に入ってきます。
もうひとつは、「メモはきれいに取らない」。最低限、自分が読めればよく、きれいな文字を書く必要はありません。また、色ペンを駆使したり、いい言葉を書こうとする必要もありません。そんなことをしていれば思考のスピードに追い付きませんし、メモを取るハードルが上がってしまいます。しかし、汚いままではあとで使えない「腐ったメモ」になるため、記号などを上手に用いてメモを腐らせない防腐処置を施す必要があります。
次回以降では、「未来メモ」を作るための具体的なテクニックを詳しくお伝えしていきます。
(構成:山岸美夕紀)
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