定番だけど深い!サンドイッチ界の劇的進化 「ひと目」「ひと口」で多くの人をわしづかみ

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道路に面したレストランの軒先で、無造作な感じに積まれたディスプレーには、20歳のときに旅行したニューヨークでの体験が生きている。

「朝早くから人がちょっと立ち寄ってコーヒーを飲んだりしているユニオンスクエアの雰囲気が大好きで。町に溶け込んでいて、ちょっと雑なんだけどおしゃれな店を見て、いいなあと思っていました」

朝早くから仕込み、9時半から販売を開始している。「初日から完売しました。口コミで広がりお客の7割は女性。インスタを見て買いにきてくれる人も多い」という。メニューも日々工夫している。平均すると毎日6種類を並べるが、どれもオリジナリティにあふれ、これまでに通算販売したサンドイッチは3000食を超える。

「定番はスクランブルエッグ、ツナ、グリーンミックスを使ったもの。洋食系と和食系がだいたい8対2になるようにしていて、調達できた野菜次第、私の気分で変えています」

小さなスタンドに並んだサンドイッチには、横地さんの経験と熱い思いが凝縮されている。

信念を貫いたこだわりのサンドイッチ

2015年12月、奥渋谷といわれるエリアでオープン1周年を迎えたのがサンドイッチ&エスプレッソの『CAMELBACK』(渋谷区神山町)だ。高校時代からの知り合いだった成瀬隼人さんと鈴木啓太郎さんが立ち上げた店で、成瀬さんがサンドイッチを担当している。

すし職人だった、成瀬さんの手さばきを見るのも楽しい

サンドイッチを注文すると、コックピットのようなスペースに陣取る成瀬さんが動き出す。実は成瀬さんは元すし職人。すしを握るように、まな板の上でサンドイッチを作っていく。客はそんなライブを楽しみながら出来上がりを待つ。

メニューは現在8種類。パルマ産生ハム・トマト・ルッコラ・オリーブオイル、4種類のきのこと自家製ベーコン・ドライトマト、「どうしても作ってほしい」と熱烈な要望があったという野菜・エメンタールチーズのヘルシーなサンドイッチなどなど。いずれも成瀬さんの信念を貫いた、手を抜かないサンドイッチだ。

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