思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本 郷原信郎著

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「水戸黄門の印籠」のように「法令遵守」を行政庁やメディアが振りかざし、人々がひれ伏す「思考停止に陥っている」今の日本の状況を憂え、コンプライアンス問題に詳しい弁護士が解決策を探った。

法律の運用では、市民生活や経済活動での常識に基づく判断が必要だ。それなのに食品企業の不祥事、耐震偽装など、最近、世間を騒がせた事件を著者が読み解くと、司法や世論の過剰反応が目につくという。機械的に法律が適用されたり、司法手続きのないままメディアや世論が断罪したりすることが多いのだ。

「社会的要請に応えること」を念頭に法律を使いこなす「真の法治国家」をつくる。それが「活力を取り戻す唯一の道」と、著者は訴える。

講談社現代新書 777円

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