地域観光戦略 額賀信著
宿泊数は1~2泊で業務目的が半分近い。都道府県単位の宿泊者数の相対的順位は季節にかかわらずほぼ固定。総宿泊者数に占める観光目的でのベスト3は北海道、沖縄、千葉、ワースト3は埼玉、徳島、高知。宿泊者数に比べ施設の(定員)稼働率が低いのは静岡、長野、逆が埼玉、滋賀。そして全体の外国人比率は1割以下で、ビジット・ジャパンのキャンペーン目標1000万人達成でも国際的にみれば著しく低い--。
本書は、2007年から実施されるようになった「宿泊旅行統計調査」(国土交通省、のち観光庁)に基づく分析。国内旅行について、統一的な定義・手法による全国共通での調査は今までなく、意外な事実も多く浮かび上がっている。
4月上旬に公表される08年データは、内外経済の激変から旅行者の移動傾向もかなり変わっている模様だが、本書は地域振興や観光戦略を考える視座・手法において、多くの有益な手がかりを与えてくれる。
日刊工業新聞社 2310円
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