ポイント還元と現金値引き、どっちがお得? 行動経済学が教える正しいポイントの貯め方

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家電量販店に代表される2つの「値引き」を比較します(撮影:尾形 文繁)
知らないと損する、経済とおかねの話。大手証券会社で、長年、個人の資産運用相談を担当し、接したお客様は3万人以上。さらに「経済や投資の基本テキスト」などのコンテンツを制作し、40万人以上に「経済とおかね」に関する授業を開催してきた大江英樹氏。
新入社員から、ファイナンシャルプランナーといったおかねの専門家に至るまで「これ以上ないくらい、わかりやすい」と評判の内容が、このたび『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』として書籍化されました。
本連載では、書籍では紹介しきれなかった、人生のここ一番の選択から、日々の買い物まで、あなたが人生で損をしないために知っておくべき「経済とおかね」の超基本の一部をお伝えします。

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10%のポイント還元とその場で1割現金値引き

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家電量販店などへ買い物に行くと、私のような大阪人はその場での値引き交渉をする場合もありますが、東京の方は値引きが苦手な方も多いようです。そこでほとんどのお店は、何らかの形で値引きをシステム化しています。

その中で最も多いのが、購入金額に対して10%のポイントを付け、そのポイントは現金同様にその店で買い物をするときに使えるという、いわゆる「ポイント還元」ですね。

もうひとつのタイプは、ポイントをつけるのではなく、その場で1割の現金値引きをするというやり方です。

これはいったい、どちらのほうがお得なのでしょうか。一見すると、どちらも1割なので同じように思えますが、実は明らかに値引き率は異なります。考えてみましょう。

10%ポイント還元の場合、たとえばそのお店で10万円の買い物をすると、1万円分のポイントを付けてくれます。そのポイントは、その量販店のお店ならどこでも使えるのですが、逆に言えば、そのチェーンのお店でしか使えません。

結局、最終的にはそのお店での買い物は全部で11万円、そのうちの1万円をお店が提供してくれるわけです。したがって、実際の値引き率は1万円÷11万円ですので、約9.1%となります。

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