深刻な外資系銀行の危機に万全な準備を急げ、破綻、撤退への対応策

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参ったものである。世界的な金融危機は一向に底が見えない。

そのような思いを一層募らせたのが経営再建中の米国大手銀行、シティグループに対する米国政府による追加支援策だった。2月27日に財務省が発表したその内容は、米国政府が公的資金注入の見返りに保有しているシティグループの優先株(約4兆4000億円)のうち、最大で約2兆4000億円分の優先株を普通株式に転換するというもの。この結果、同政府は最大でシティグループの全議決権数の36%を有する筆頭株主となる。

言うまでもなく、優先株主は「もの言わぬ株主」だが、普通株主は「ものを言う株主」だ。それだけ経営への関与が強まる。国の管理下に入ったと言えるような公的関与の強化によって、シティグループの信用力を向上させる狙いがあるとみられるが、裏返して言えば、それだけシティグループの信用力が落ち続けているということにならざるをえない。

事態は極めて深刻だ。3月2日のニューヨーク株式市場でダウ平均が7000ドルの大台を割り込んだのもむべなるかな、である。

アメリカでは現在、商業用不動産の価格下落が激化していることを受けて、これまではそれほど話題に上ることがなかったような地銀や保険会社の経営悪化が深刻化してきている。巨大な規模の個別銀行の経営が深刻さを増しているのみならず、しだいに危機は全土的な広がりを見せ始めたことになる。

国際ルールどおりに行くか

「しかし、それはアメリカの問題」

こんな声が側聞される。「日本は欧米に比べると、傷は浅い」という相対比較論も耳にする。間違ってはいない。確かに、わが国の銀行セクターは、全体像で見るかぎり、はるかに健全性を維持している。

しかし、だ。だからといって、無関係というわけではない。等閑視は禁物である。

かつて1990年代。わが国が金融危機のさなかにあったときのことだ。主にアメリカから、「もう日本の銀行は当地から撤退してほしい」という声が上がったことを記憶しているだろうか。信用力を失った銀行が居座り続けるのは迷惑千番という話だった。

感情的な排斥論のようにも聞こえるこの撤退要望には、実は理由があった。金融システム上を危機が伝播するというシステミックリスクの観点もあったが、それだけではない。いざ、破綻などの問題が生じた際、その処理方法がどうなるのかという意識があったからだ。

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