有言実行ジョーダン・スピースがすごすぎる 貧乏学生が3年足らずで世界一ゴルファーへ
さらにはシーズン最終戦のツアー選手権を制し、総合優勝と10ミリオンのビッグボーナス、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーの栄冠も獲得。弱冠22歳にして、スピースはゴルフ界を牽引するビッグスターになった。
若き世界ナンバー1に休んでいる暇はない。というより、スピース自身、じっとしていられる性分ではない。韓国で開催されたプレジデンツカップを皮切りにアジア諸国を転戦後、オーストラリア、そしてバハマへ。テキサスの自宅へ戻った翌週には、すぐさまオーガスタへ飛び、父親と一緒に練習をかねたラウンドを楽しんだ。
メジャー2勝を含む年間5勝を挙げた2015年、米ツアーでの獲得賞金と10ミリオンのボーナスを合わせると、稼いだおカネはほぼ25億円。すでに家族のために地元に豪邸を購入。ハイスクール時代から寄り添っている可愛い恋人もいる。
ワトソン反省の弁を自戒の言葉に変えて
初優勝から数カ月後にすぐさま設立したジョーダン・スピース財団を主体として、チャリティ活動などの社会貢献にも余念がない。年に1度の大がかりなチャリティイベント開催以外にも、多忙なスケジュールの合間を縫って地元の小中学校を回り、「ドラッグの誘惑に負けるな」といった呼びかけや啓蒙活動も行っている。
目指していたもの、欲しかったもの、やりたかったこと。その多くをすでに手に入れ、実現したかに見えるスピースだが、それでも歩を止めず、前進し続ける。
「僕は二日酔いには絶対にならない」
お酒の話では、もちろんない。「二日酔い」は、2014年マスターズでスピースと競り合った末に勝利をつかんだバッバ・ワトソンが口にした言葉からの引用だ。2012年にマスターズを初制覇したワトソンは、その興奮と喜びに浸ったまま、「グリーンジャケットに二日酔いしてしまった」。そのために彼の2013年は低迷と下降に終わったが、酔いから覚めた2年後に再びマスターズ優勝にこぎ着けた。そんなワトソンの反省の言葉を、スピースは自戒の言葉に変え、今も気を引き締める。
「僕らは、あぐらをかいたら、おしまいだ」
だからスピースは世界ナンバー1になった今でも必死にクラブを振り続ける。ゴルフでもゴルフ以外でも努力を惜しまず、昼はもちろん、夜でさえ眠らない。まさに、不夜城のごとし――。2016年、ジョーダン・スピースという名の「城」は、ますます高く大きくなっていく。
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