「ギリシャヨーグルト」を知っていますか アメリカでは健康食品として定番

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日本でも、「圧倒的な濃い味を持つ点、またギリシャという名前・響きが持つファッション性の両方で支持を得ている」と森永乳業第一営業本部ヨーグルトマーケティンググループ長の北川泰氏は、人気の理由を説明する。ヨーグルト市場では、機能性商品の成長がめざましいが、「ファッション性と健康性を併せ持つギリシャヨーグルトは人気を得られる」(北川氏)ものだったという。

とはいえ、他の食品と比べると、人気を得るまでに少し時間がかかっている。販売開始は2011年9月。エリアも首都圏・関東地域に絞ってのスタートとなった。チャネルはスーパーなど量販店をメインとした。「トレンドに敏感な首都圏の消費者の反応を見たかったことと、どのような商品かを消費者にじっくりと説明するためにはスーパーが最適だったからだ」(北川氏)。

購入者の6割が女性、一般料理にも利用OK

およそ5年かけて、販売エリアは全国まで拡大した

その後、人気の高まりとともにコンビニでも2012年から販売を開始、2014年ごろからは販売エリアを徐々に拡大。2015年9月からようやく全国で販売するようになった。

森永乳業が2015年10月、20~60歳までの消費者を対象にギリシャヨーグルトの認知度を調べたところ、「知っている」との回答が全体の65%を占めた。特に女性回答者の80%が「知っている」と回答(男性は50%)するなど、認知度もかなり上がっているようだ。

現在でも、購入者の6割が女性で、特に40~50歳代が相対的に多いという。認知度は上がっているものの、「これまで食べたことがない」という消費者がヘビーユーザーになることも多い。また、一度味わってファンになり、「容量がもっと多いものはないか」(現在は80~100グラム程度)という消費者も出てきているようだ。

今後もソースなどを追加することで商品のバリュエーションを増やす

森永乳業は2015年11月からは、「ピーチソース」入りの商品を発売した。今後も果物系のソースなどバリエーションを増やす予定。特に、ギリシャヨーグルトが持つ機能性をもっとアピールすることで、いろんなライフスタイルに合わせて購入してもらえるように消費者にアピールしていく方針だという。

パスタなどの一般の料理やデザートにも利用できることもあり、ギリシャヨーグルト市場のすそ野はさらに広がりそうだ。

福田 恵介 東洋経済 解説部コラムニスト

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ふくだ けいすけ / Keisuke Fukuda

1968年長崎県生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒。毎日新聞記者を経て、1992年東洋経済新報社入社。1999年から1年間、韓国・延世大学留学。著書に『図解 金正日と北朝鮮問題』(東洋経済新報社)、訳書に『朝鮮半島のいちばん長い日』『サムスン電子』『サムスンCEO』『李健煕(イ・ゴンヒ)―サムスンの孤独な帝王』『アン・チョルス 経営の原則』(すべて、東洋経済新報社)など。

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