雨だけでなく、夏の暑さに対応した商品も新たに開発した。ユニークなのは、移動中にスーツを脱いで持ち運びしやすいよう、バッグに掛けられるループ(ひも)が裏についたスーツだ。
「緊張感もあるのか、移動中も上着を着ている就活生は多い。脱いで持ち歩きやすくすることで、夏の活動を少しでも楽にしたい」(磯野さん)という発想だ。こちらは夏向けとして来年春から投入する。
このほか、結んだ状態の形ができあがっており、ワンタッチで着脱できるネクタイも発売する。暑い最中の移動中にはネクタイを外し、面接の直前に簡単につけられるのが売りだ。
同社が学生に対して行った調査では、学生の4割強はネクタイを結ぶのが苦手だという。「会社を回るたびにネクタイを結んで、また外して……というのは手間だが、これなら簡単」と、ネクタイに不慣れな学生にPR する。
シワになりにくい、消臭、UVカットなど
AOKIは、学生向けサイト「マイナビスチューデント」と共同開発した「究極の就活スーツ」を投入。男性向けは年末、レディースは2016年1月末に発売する。2016年卒の就活生に対するアンケートの結果をもとに、春・夏の活動に向けてつくられたスーツだ。
冬場に春・夏向けのスーツを発売するのは、年末年始の時期に帰省した学生が、親と就活向けのスーツを購入するために来店する需要を考えたためという。
同社商品構成部係長の池大輔さんによると、学生からの要望で特に多かったのは、長距離移動の際やバッグにたたんで収納する際などに「シワになりにくいこと」や、汗をかきやすい夏の活動のため「においが気にならないこと」「自宅で洗えること」だったという。
「究極の就活スーツ」はこれらの点に対応し、シワになりにくい加工や消臭、遮熱、通気性など15の機能を盛り込んだ。
洗濯機での丸洗いも可能で「クリーニングに出す必要がなく、家計にも優しい」(池さん)のもポイントだ。洗濯機で洗えるスーツは学生にはあまり知られていないといい、今年はPRに力を入れる。
レディース向けはこのほかに、シルエットの美しさも重視したほか、UVカット機能も加えているという。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら