【キーマンズ・インタビュー】「中途採用募集におけるCookセールスアカデミー」の意図と成果--矢込和彦・Cook Japan代表取締役に聞く
最終的に21 名がアカデミーに入校した。うち4割の8名が女性だ。21名のうち1名は、事情があってアカデミーを辞めている。20名が2カ月のアカデミーを修了し、全員がCook Japanへの入社を希望した。そこで6営業部門のどれを希望するか、また各部門はだれを希望するかというマッチングゲームを行って、面談を実施した。そして部門と当人の希望がマッチした12 名にオファーし、入社となった。
--2カ月のプログラムの内容を教えてください。また費用負担も重く、講師を出す部門の負担も大きそうです。
正確に言えば2カ月ではなく8週間であり、その内容は前半の5週間と後半の3週間に分かれている。5週間は講義主体のプログラムであり、医療機器業界、Cook社の企業理念と企業文化を教え、社内全部門を説明する。そして全体的な営業ノウハウ、医療機器営業について話し、次に営業部門ごとに異なる製品と専門営業スキルを伝える。残りの3週間は実技主体のプログラムで、営業ロールプレイ、現場同行などを行う。
負担はもちろんある。いろんな支出が発生する。日当もあるし、宿泊費もある。参加者21名の半分は通勤可能な関東圏の人だが、残り半分は地方の人なので、期間中はホテルを会社負担で提供した。3週間の実技プログラムでは、首都圏だけでなく、関西圏などにも行ってもらっている。そういう支出を合わせると、1000万円近くになるかもしれない。
社員の負担も大きい。Cookセールスアカデミーを実施した1月時点の従業員数は150名くらいだったが、その3分の2にあたる100名くらいがこのプロジェクトに関係しているはずだ。また海外からも講師を務めるために数名が来日している。
負担は大きいのだが、自分の後輩を教えるのは楽しいものだ。社内活性化効果も大きかった。