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基幹業務をクラウド化 情報交換も活発に

IT系の企業ばかりが続いたが、伝統的な製造業でも企業内SNSの活用は進んでいる。瓦メーカーの三州野安。愛知県高浜市に本社を置く三州瓦の大手で、100年の歴史を持つ老舗企業だ。社員は約140人。一見、最新のITとは縁遠く見えるモノづくり企業だが、全社員にスマホとノートパソコンを支給。幹部はアップルの「アイパッド」も活用し、全社を挙げて社内のソーシャル化を進めている。

同社は11年3月に受発注、生産管理など基幹業務を含む多くの自社運用システムをセールスフォース・ドットコムのクラウドサービスへと移行した。その契機について、野口安廣社長は次のように語る。

「発送業務の外注先と情報を共有する仕組みが必要だった。外注先がすでに導入していたのがセールスフォースだったので、当社もそれを入れればスムーズに連携できる、と考えて決めた」

同時に導入したのが、セールスフォースの企業内SNS「チャター」。行動予定をはじめとする情報の共有を進めた。「個人や部門で抱え込みがちだった問題の見える化を目指した」(野口安則総合企画室長)。

同社は13万種類以上の瓦を扱っており、誤出荷をどのように減らすかが大きな課題だった。チャターでは顧客のクレーム情報を共有できるため、どこで問題が発生したのかをすぐに把握できるようになったという。「クギ1本でも間違えれば、その情報をすべて上げるようにしている。原因を特定し対策を打つことはもちろん、ほかの社員の事例報告を見ることで、失敗の予測ができるようになった点が大きい。誤出荷は約半分に減った」(野口社長)。

社員の働き方も変わった。「日報や週報を書くためだけに土曜日に出社していた社員もいたが、移動中などにノートパソコンやスマホから書き込めるようになった。記憶が鮮明なうちに書けるため効率がいい」(野口室長)。 

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