「イケアは日本で苦戦してはいない」 イケア日本法人のミカエル・パルムクイスト社長に聞く

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イケアのブランド戦略、家具とインテリアの複合提案で勝負--日本法人社長に聞く

低価格とデザインのよさを武器に業績を拡大し続けているスウェーデンの家具世界最大手、イケア。日本には2006年に進出し、現在は関東や関西、九州で計6店舗を展開。東京・立川、宮城・仙台でも出店準備を進めている。今後、日本市場をどう攻略していくのか。イケアジャパンのミカエル・パルムクイスト社長(=写真=)に聞いた。

--日本に進出してからこれまでをどう自己評価していますか。

多くのお客様に受け入れられていると感じる。日本の来客数は世界の店舗と比べても多い。

私たちが展開する「ホームファニシング」(家具やインテリアの組み合わせを提案して販売する方法)という業態は、もともと日本になかった。日本では、家の快適さという観点からのものづくりや空間づくりのアプローチが少なく、プライオリティも低い。家を中心に生活はスタートする。本当はいちばん重視されなければいけないのに、日本ではいちばん軽視されているかもしれない。

1970年代からある「ポエング」(一人掛けのアームチェア)の日本での売り上げは大きく伸びた。これは皆さんがアームチェアを持つことで居心地のいい場所をつくろうとしている表れだ。

8月1日から配布したカタログの数は980万部と昨年より110万部増やした。これはいちばん大きな部数を持っているホームファニシング雑誌の1つと考えてよいだろう。この中にはいろいろなアイデアが詰まっている。それを配ることでもホームファニシングや家に対する関心を引くことができると思う。

また2年前には、8月1日を「やっぱり家の日」と記念日登録している。これによって家の大切さを理解いただけたらいい。

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