米国店舗での待遇・面接・採用、社風とは? 世界最大の家具チェーン・イケア
未上場ながら、社員数12万人以上を抱える世界最大の家具チェーン、イケア。同社専属のデザイナーによってデザインされた組み立て式家具を、購買者が手軽に持ち帰る「Flat−packing」方式で有名だ。
米国だけでなく、日本はもちろん、欧州、中国、ロシア、オーストラリアと世界各地に店舗を持つ。同社には小売り・食品販売、レストラン、購買、IT、コールセンター、輸送、ウェブデベロッパー、広報、カスタマーサービス、人事、環境コーディネーターと多様な仕事がある。
同社が米国で行っている採用方法、給与、福利厚生はどのようなものだろうか。
サンフランシスコに近いイケア・エミリービル店のレジで働く学生のメリッサ。数カ月前に入ったばかりの彼女の時給は10ドルだ。「保険がちゃんとあるし、11ドルまで昇給があるの」。全米のイケアのキャッシャーの時給は各州の最低賃金にもよるが、約9ドルから12ドルだ。
イースト・パロアルト店の売り場で2年以上働くポールは、「僕の時給は11ドル。カリフォルニアの最低賃金が約8ドルだから、小売業界の中では良いほうなんじゃないかな」という。
売り場で接客し、商品に値札がついているか、壊れた商品がないかを調べるセールスアソシエートの年収は約2万2000~約4万ドル。店舗で働く場合、最低限高卒あるいは高卒資格GEDを持ち、25キログラム以上のものを持ち上げられる力などが必要。
面接では、どうしてイケアに応募したのか、その理由が聞かれることが多い。そして、所属グループの社員と合うのか、家具への強い興味を持つのか、イケアで向上する意思と能力があるのか、などがチェックされる。
「面接で求職者2人を1組ずつにして、イケアの家具の組み立てをさせられ、そんな面接もあるのかとその時は驚いた」(匿名社員)という声もある。