「イケアは日本で苦戦してはいない」 イケア日本法人のミカエル・パルムクイスト社長に聞く
日本で苦戦はしていない
--一方で、イケアの家具は大きく見えることから、日本の消費者が敬遠してしまい、販売が苦戦しているという指摘もあります。
9500品目ある中で、日本は家具のカテゴリーの売り上げが高い。苦戦はしていないし、失敗もしていない。
ただ、イケアはいつにおいても現状に満足しない。日本は市場が大きく、もっとチャレンジできるはずだ。ほかの国に比べて家への関心が少ないと言ったが、関心のある人は増えてきているし、市場も明らかに拡大している。
--1号店の船橋(千葉県)では昨年末、日本の住宅事情や生活習慣を反映したルームセットを新たに導入するなど、大規模な改装を実施しました。
ショールームの中で具体的に表現するようにしたので、私はこういう暮らしでこういうことができる、というように自分の生活と比較して考えやすくなったと思う。「イケアは自分のことをよくわかってくれている。ありがとう」というような反応がたくさん出てきている。
出店ペースは遅くない
--日本でのビジネスを拡大するために、出店を加速することは考えていませんか。
出店ペースがスローに感じられるかもしれないが、私たちはいいペースだと思っている。新たに店を開くにあたっては500人規模の従業員を新たに雇用しなければならない。しかも、単純に雇えばいいわけではなく、イケアの考え方を根付かせなければならない。コワーカー(従業員)がビジネスを成長させると思っているので、それだけ時間が必要になる。1年に1店舗のペースでもスピードがありすぎるかもしれない。必要に応じてやっていくのがイケア流だ。