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〈インタビュー〉時価総額は12兆円を突破、高い市場評価に三菱重工はどう応えるか。小澤壽人CFOに聞く

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小澤壽人(こざわ・ひさと)/1962年生まれ。1986年東京大学法学部卒業、当社入社。財務・経理畑で、主要子会社の財務・経理部長を務め、2020年より当社代表取締役執行役員CFO(最高財務責任者)。2021年、代表取締役常務執行役員CFOに就任(写真:尾形文繁)
三菱重工業の業績が好調だ。前期3831億円と過去最高となった事業利益は2026年3月期にさらに4200億円に拡大する計画だ。6月16日には時価総額が12兆円を超え、5月にはS&Pグローバル・レーティングは長期格付けを1段階引き上げ「シングルAマイナス」とした。「2030年3月期までに2~3倍の利益成長を目指したい」とする小澤CFOに、その道筋を聞いた。
※本記事は「会社四季報オンライン」でも有料会員向けに配信しています

2029年度は2~3倍の純利益を目指すべきだ

――6月16日の時価総額は12兆円超と、期初から1.4倍に拡大しました。同日のPERは49倍です。市場の期待をどのように受け止めていますか?

ちょっと異常だと思うが、市場は当社に今より2~3倍の利益を出す力があると期待しているのだと思う。以前は中期経営計画で出した数字を達成できないのが常だったが、前計画はほとんどの項目で超過達成できた。ここ1~2年の単年度見通しも達成できている。株価はわれわれの取り組みに対する信頼の表れではないかと思う。

――現事業計画(2024~2026年度)では最終年度に事業利益4500億円の達成を掲げています。

そのレベルではダメでしょう。もちろん計画は達成できると思うが、マーケットが見ているのはもっと先。現計画は2026年度が最終年度だが、次の計画は2029年度までになるだろう。そのときは足元の倍プラスアルファの利益を出せなければ、マーケットは失望するだろう。

前期は2454億円の純利益を出したが、2029年度はその2~3倍を目指すべきだ。今の株価はその期待の表れだと思う。応えなければならない。

――利益成長を牽引するのは防衛関連事業ですか。

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