好調なトヨタ系自動車部品各社の第1四半期決算、予想修正は対応分かれるが上方修正は堅い?
7月31日、デンソー、アイシン精機などトヨタ自動車系部品メーカー8社の2013年3月期第1四半期決算が発表された。
13年3月期の上期(4~9月期)は、エコカー補助金による自動車生産の増加を追い風に、期初から各社とも強気の計画を立てていた。興味深いのは、第1四半期決算を受けて、第2四半期や通期の会社予想を修正するかどうかの対応が、各社によって異なっていたということだ。
第1四半期時点の営業利益の進捗率が、期初の通期計画比で25%を超えた会社が5社あり、そのパターンは以下3つに分類される。
(1)第1四半期の上振れ分を、第2四半期および通期の会社予想に反映させる。
デンソー(進捗率38%、営業利益を第2四半期と通期に450億円ずつ増額)
(2)第1四半期の上振れ分を第2四半期の会社予想に反映させるが通期は据え置き。
アイシン精機(同30%、営業利益を210億円増額)
豊田合成(同39%、営業利益を55億円増額)
(3)第2四半期も通期も据え置き。
愛知製鋼(同41%)
トヨタ紡織(同34%)
各社とも基本的な業績動向に大差ないとすれば、なぜこのようにパターンが分かれるのだろうか。
第1四半期が予想以上に好調で、その後は期初計画どおりに推移すると想定するなら、(1)のように第2四半期と通期の予想を上方修正するのがまっとうだろう。「下期は上期の反動減があったしても下期の後半に持ち直す」とデンソーの伊藤健一郎常務は言う。