民主主義の危機打開に、住民投票制度の活用を

民主主義の危機打開に、住民投票制度の活用を

反原発・脱原発を訴えるデモが広がりを見せている。東京では毎週金曜日に恒例化されており、数万人の参加者が国会、首相官邸、経済産業省、東京電力本社などをめぐるコースを練り歩く。

ここ何十年も、デモといえば大きな団体が組織的動員をかけて参加者をかき集めるパターンが常態化していたが、最近の反原発デモは違う。ツイッターやフェイスブックなどで情報を知った普通の市民、それも、今まで政治的な意見表明などからは無縁なところにいると思われていた、幼子を抱いた主婦や、若いビジネスマンなど多様な人々が参加しているのだ。

デモが行われているのは東京だけではない。大阪や名古屋のような大都市はもちろん、地方の小都市でもデモが行われる状況となっている。

高まる国民の政府不信

デモ参加者に共通しているのは、政府への強い不信だ。東京電力福島第一原子力発電所の事故に関し、政府は、事実の隠蔽や世論操作など民主主義国家としてやってはならないことを繰り返してきた。また、被災地への対応スピードが極めて遅く、現地のいらだちが募った。

また中央の政治状況はといえば、小沢一郎・衆議院議員が旗を振った民主党分裂と止まらない民主党議員の五月雨的離党によって混迷を極めている。

現在、重大な政治課題が内外から次々に押し寄せているにもかかわらず、与党も野党も、生き残りのための政局対応的行動ばかりが目立ち、国民の閉塞感といらだちは極限にまで高まっている。

一方、東京、名古屋、大阪などの大都市圏では、国民の、政府への不信と閉塞感を代弁する形で、「劇場演技者」的な首長を中心にした地域政治勢力の急成長も起こっている。

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