テルモがソニーに対抗してオリンパスに経営統合提案。新興国市場の深耕による相乗効果に期待か

テルモがソニーに対抗してオリンパスに経営統合提案。新興国市場の深耕による相乗効果に期待か

医療機器メーカーのテルモは7月26日、オリンパスに対して共同持ち株会社方式による経営統合の提案をしていると発表した。
 
 今回の提案には「統合に伴う相乗効果が期待できる」というテルモ側の判断が働いたと見られる。同じ医療機器分野でも、オリンパスは世界トップのシェアを持つ消化器系内視鏡が主力。これに対して、テルモは心臓の狭くなった血管を押し広げる治療などに使うカテーテルで強みを有する。検査や手術時に患者の体への負担が少ない「低侵襲医療」で、内視鏡とカテーテルはいわば“2大機器”。同医療が世界的な広がりを見せる中、重複領域が少なく、補完的な関係にある両社が手を携えるメリットは決して小さくないというわけだ。

テルモは中国など新興国戦略の強化を今後の成長シナリオの柱に据える。中国での売上高は2012年3月期時点で114億円。2年後の14年3月期には200億円まで引き上げたい考えだ。

しかし、「新興国のマーケットは世界的な技術とシェアを兼ね備えていなければ参入しにくい状況」(アナリスト)。オリンパスの内視鏡は日本の医療機器メーカーで数少ない世界的な競争力を持つ製品の1つといわれるだけに、新興国市場深耕の有力な武器になる可能性がある。
 
 国内の医療機器メーカーには高収益企業が少なくないが、米国のジョンソン・エンド・ジョンソンを筆頭とした「ガリバー会社」に比べると、“小粒”との側面が否めない。テルモによると、画像診断系を除いた医療機器企業のランキングでテルモが12位、オリンパスは13位。両社が経営統合すれば、世界ランキング5位以内が視野に入るという。

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