栄光ホールディングスの株主総会は会社提案のみ可決。注目が集まる筆頭株主・進学会の今後
大株主である北海道地盤の学習塾を運営する進学会との資本・業務提携解消を巡る問題が泥沼化しつつある栄光ホールディングスが6月27日、東京都・千代田区のホテルグランドパレスで株主総会を開催した。
会場には進学会に加え、もう1社の大株主であるZ会などの通信教育事業を手掛ける増進会出版社も参加。会社提案の4つの議案は可決され、進学会からの2つの株主提案議案は否決される結果となった。6月6日に栄光が進学会との提携解消を発表して以降、両者が顔を合わせるのは初めてのこと。10時から始まった直接対決は13時30分まで3時間半に及んだ。
決議事案は6つだった。会社提案である4つの議案はそれぞれ、(1)剰余金の処分について、(2)取締役2名選任、(3)監査役1名選任、(4)取締役および監査役の報酬額決定について、であり、すべて可決された。一方、株主提案である(5)取締役2名選任について、と(6)取締役1名解任について、は否決された。
懸案とされていた、進学会から栄光への役員派遣(5号議案)は否決となった。一方の会社提案事項とされていた増進会から栄光への役員派遣(2号議案)については可決された。進学会が29%、増進会が28%の栄光株を保有しており、進学会の株主提案事項の可決には増進会の協力が不可欠であった。当初、両者は株式を共同保有していたため、共同歩調を歩むものと見られていたが、一転してZ会が共同保有を解消したために進学会の株主提案は否決されたようだ。
2011年3月18日に栄光と進学会は資本・業務提携を結び、12年5月15日には進学会から栄光に取締役を派遣する旨で合意していた。それからわずか3週間後の6月6日、一転して栄光側が進学会との提携解消を発表。解消の理由として進学会から栄光に利益供与ともとれる発言があったことや、栄光側に対する強圧的な言動があったと栄光は説明。それに対して進学会が猛反発している。