中国「一人っ子政策」廃止でミニバンに商機 米国に次ぐミニバン市場に成長する可能性

[広州(中国) 30日 ロイター] - 中国が「一人っ子政策」の廃止を決めたことで、各自動車メーカーはスポーツ多目的車(SUV)に代わる次の人気車としてミニバンに注目が集まると見込んでいる。
29日に閉幕した自動車展示会「広州国際モーターショー」では、独フォルクスワーゲン(VW)<VOWG_p.DE>が「トゥーラン」の超大型モデルを発表したほか、中国・広州汽車集団<601238.SS><2238.HK>傘下の広州汽車集団乗用車(GACモーター)もミニバンの試作車を展示した。
これら7人乗りのミニバンが中国の乗用車市場に占める割合は現在1割にすぎないが、販売台数の伸びは市場全体を上回るペースとなっている。専門家は、大きな車が好まれる中国は米国に次ぐミニバン市場へと成長する可能性があると指摘する。
2030年には人口14億5000万人に
中国は10月、全ての夫婦が2人目の子どもを持てるようになると発表。専門家らは平均的な家庭の構成員数が突然増えることには必ずしもならないとみているものの、中国当局は2030年までに人口が昨年末の13億7000万人から14億5000万人に拡大することにつながると期待している。
広州汽車集団乗用車の呉松総経理はロイターに対し、「『二人っ子政策』の適用後は、7人乗りのSUVとミニバンの市場シェアがさらに拡大するとみている」と述べた。
中国自動車工業協会によると、今年1─10月のミニバン販売台数の伸び率は7.8%。自動車市場全体の伸び率である1.5%を上回っている。