中国「一人っ子政策」廃止でミニバンに商機

米国に次ぐミニバン市場に成長する可能性

中国では多くの家庭で少なくとも夫婦どちらか片方の両親が含まれており、子どもの養育で大きな役割を担っている。こうした家庭にとっては、大半の主要都市で2台目の車保有が困難なことも相まって、現在人気の5人乗りSUVよりもミニバンのほうが選択肢として有力になる。

米ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>の中国合弁会社幹部であるグスタボ・セスペデス氏は「自動車を2台保有するコストは高い。そのため、7人乗り自動車に対する需要は非常に大きく伸びている」と話す。

GMは合弁相手である上海汽車(SAIC)<600104.SS>、五菱汽車集団<0305.HK>と合わせて中国のミニバン販売全体の過半数を占めている。最も人気なのは実用性を重視した「五菱宏光」で、価格は4万2800元(6700ドル)から。ただ、一段とファミリー向け仕様となっている「宝駿730」は価格が6万9800元からとなっているものの、発売からわずか1年で2番人気となった。

中間価格帯のミニバンが空白地帯に

関係筋によると、宝駿730の成功に触発され、ライバルの中国メーカーである吉利汽車(ジーリー)<0175.HK>はファミリータイプのミニバンを計画しているという。

広州汽車集団乗用車もファミリー向けが狙いだと指摘。デザイン担当ディレクターのチャン・ファン氏によると、ミニバンではベーシックモデルと、トヨタ自動車<7203.T>の「アルファード」のようなハイエンドモデルの間に空白地帯があり、これを埋めるため広州汽車集団乗用車は2年前から作業を開始したという。

同氏は「この空白地帯は非常に魅力的だ」と付け加えた。

ミニバン人気は、ステータスのためではなく自らのニーズに合った車を選ぼうとする中国人消費者が増えていることを示していると言える。

北京に住む男性医師のマー・リーさんは、10歳の息子にとってスライドタイプのドアが安全だと感じてミニバンを購入した。

マーさんは「自分の友人がこの車をどう思うかなんて考えたこともない。重要なのは実用的かということだ」と話した。

(Jake Spring記者 執筆協力:Beijing newsroom 翻訳:川上健一 編集:加藤京子)

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