(第53回)中国の資本市場に日本の進出余地はあるか

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香港ハンセン株価指数は、香港証券取引所で売買される銘柄のうち、48銘柄(香港市場の時価総額の7割を占める)を時価総額加重平均で算出したもので、アジアにおける重要な株価指数の一つだ。このほかに、ハンセン中国レッドチップ指数などがある。

日本が比較優位を発揮するには?

中国の株価は、大きく変動している。上海総合指数の動きを見ると、06年以降に大きく上昇し、07年10月に6124ポイントと最高値を記録した。その後下落して、リーマンショック後の08年11月には1706ポイントになった。09年には再び上昇し、同年8月に3471ポイントになった。その後、傾向的には下落している。最近は2000ポイント程度だ。11年2月の時価総額は世界第6位だった。なお、債券市場は国債が中心で、社債は少ない。

日本国内での発展余地が限られていることから、日本の金融機関は、中国進出を重要な課題としている。その場合、間接金融(銀行業務)よりは、直接金融(証券業務)のほうが発展可能性は高いのではないだろうか?

そう考えるのにはいくつかの理由がある。銀行業務の場合、政府の規制が強いので、政府との良好な関係を維持するために多大の努力が要求されるだろう。しかも、銀行業務では、サービスの差別化が容易でない。直接に個人の預金者を相手にする業務では、中国の金融機関が有利になる。

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