アメイジング・スパイダーマン(The Amazing Spider−Man)--女性の活躍が世界を救う《宿輪純一のシネマ経済学》

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 もちろん、今回の作品も3Dになっており、CGの技術の進化によって、ニューヨークの街をビュンビュン飛びまくる。一昔前の3Dとは、動きというか、映像のつくりが違う。まさに技術の進歩によって、映画が変わってきている。ビルからビルへと飛び移る動きは、3Dにぴったりである。しかも、赤と青のコスチュームが、動きの中でさらに生き生きとして、今回はより細部まで見えている。これが1つ目のアメイジングである。

しかし、3Dよりも、興味深く感じたのはグウェンの活躍である。最近の映画全体の方向性としても、主人公、特に男性は徐々に弱くなっているのではないか。それに対して、女性の進出というか、活躍が著しい。これが2つ目のアメイジングである。



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このような動きが、顕著に感じられるのは、今年23作目の『スカイフォール』が公開される「007」シリーズではないか。007ジェームス・ボンドと仲良くなる女性(ボンドガール)も、初期の頃は弱いタイプの女性で、どちらかといったら、007に助けられる役が多かったようであるが、最近は、ボンドと同格の活躍をする輩も多くなってきた。すなわち、女性が進出し、活躍の場も増えてきたのである。

経済成長を考えたときに、技術の進歩も大事であるが、人口、特に労働者人口の増加も重要である。つまり、女性が働き出すこと、すなわち社会進出も必要となってくるのである。低成長のときには、男性だけだと収入の伸びは期待できない。そのため、そもそも、女性が働き手になっていくことへの潜在的なニーズがある。

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