月刊誌を休止、「DRESS」編集長の"告白" 新たに始まる「欲望」を探す旅
11月26日、アラフォー女性に向けた月刊のファッション誌『DRESS』がウェブに主体を移し、紙面は季刊化されることが発表された。
雑誌が冬の時代を迎えていた2013年4月に創刊された『DRESS』は、幻冬舎の見城徹社長やエイベックス・グループの松浦勝人社長、音楽プロデューサーの秋元康氏といったそうそうたるメンバーで始められたこともあり、当時、業界の話題をさらった。
それから3年弱、『DRESS』の現状は何を物語るのか。創刊時から編集長を務める山本由樹氏が、雑誌業界をめぐる現状と、『DRESS』の今と今後について語る。
雑誌の時代は終わってしまったのか
かつて680万部の部数を誇った資生堂の月刊誌『花椿』が創刊79年を迎える来年、ウェブに移行する。紙の雑誌は季刊化されるという。
このニュースに接して、一瞬、自分の雑誌のことじゃないかと目を疑った。
昨日11月26日に発表されたように、『DRESS』も来年からウェブに主体を移行して、紙の雑誌は季刊化することにしたからだ。
創刊79年と創刊2年10カ月とでは歴史の重みは雲泥の差だが、雑誌という紙のメディアを取り巻く環境の厳しさは同じだ。
樋口昌樹編集長の「月刊にこだわっていては『花椿』そのものがなくなってしまう」「雑誌や新聞はなくならないが、電車の中で読む人はほとんどいなくなった」という言葉には強く共感する、と同時に諦めに似た感情を抱いてしまう。
それは雑誌の時代が終わってしまったことへの否定できない諦観だ。
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