体育会系USENでママ社員が活躍し始めた 新社長「ワークスタイル」変革の本気度

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
女性活躍推進ミーティングでは、若い女性社員が直面する壁に対してどうサポートするかも重要なテーマとなっている

有線放送最大手で、業務用精算システムや飲食店向け集客支援事業を手掛けるUSEN。体育会系、営業色の強い企業として知られ、子どもを持つママ社員もかつては非常に少なかったというが、ここ数年で大きく変わってきた。その背景には、2013年に社長に就任した田村公正氏(44)が、「100年企業」に向けた取り組みの一つとして会社が抱えてきた離職問題にメスを入れ、長く働ける企業へと改革を進めていることが挙げられる。

「うちは営業会社としての色合いが強いことからある程度の離職は最初から見込んでおり、一定の離職と採用のサイクルは問題視していない。ただしその離職者の内訳を見ると若手が多く、今後会社がさらに成長していくうえで、若い社員が男性も女性も長く勤めることができ、しっかり育つ環境を整えていく必要を感じていた」(田村社長)

そこで立ち上げたのが「USEN Work Style」プログラムだ。会社が社員たちから信頼され、個々人もさまざまな挑戦を通じて成長できる場になるよう、人材育成・福利厚生・働き方についての制度環境を整え直した。私生活の安心感・充実感と同時に仕事への挑戦意欲を支援するもので、この中には、これまで個別に調整していた時短期間を制度化し、小学校入学まで延長可能にするといった、ママ社員のための内容も盛り込まれている。

ママ視点から生まれたサービス

「以前は子供を持つママ社員は非常に少なかったが、時代の流れも後押しし、現在ママ社員が女性社員全体の12.2%になっている。現在も産休中の社員が31名おり、その数が増えているという実感はある。男性女性を問わず、ママ社員であっても、会社で自分の意義を見出して仕事に取り組んでもらいたい。だから、単に社員を甘やかすということではなく、社員のチャレンジする気持ちをサポートできる制度が必要だと思っている」(田村社長)

次ページ時短で活躍する女性
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事