体育会系USENでママ社員が活躍し始めた 新社長「ワークスタイル」変革の本気度

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田村社長が入社した当時の社内は、とにかく体を動かす飛び込み主体の営業スタイルだったが、今の社員たちは体より頭を使ったほうが結果を出せると感じているという。だからこそ、管理職には「俺たちの時代は」といった目線ではなく、今の社員ならではの方法やスタイルにチャレンジさせることを徹底させている。そうした姿勢は、増えつつあるママ社員たちにも浸透しつつあり、「自分らしいチャレンジ」が実現されている。

「こどものヒトサラ」編集長の熊本薫氏は、プライベートでもブロガーとして活躍中

その一人が、子連れで食事を楽しめるレストランの検索サイト「こどものヒトサラ」編集長の熊本薫氏(30)だ。6歳の子どもを持ち時短で働いている。入社後ヒトサラの営業としてスタートする中で妊娠、産休・育休を取得した。子どもができてから、子連れで行けるお店を探すすべがないことを実感していた熊本氏。復帰後、企画にできないかと上司に相談したところ、「まずやってみなよ」と背中を押され、子連れで入れるお店の特集企画を立ち上げることになった。

「時短勤務の自分にできるのかなどといった不安もありましたが、それ以上に背中を押してもらい、『挑戦してみよう』と思える環境を作ってもらえたことがありがたかった」(熊本氏)

広報スペシャリストとして評価された

やってみると、ママとして打ち出した目線が、同じ悩みを持つママたちに共感され、加盟店への送客、売り上げにつながるというサイクルにつながっていった。実は彼女が復帰した当時、まだ社内で時短勤務制度が追い付いておらず、個別対応扱いでの復帰となった。不安を抱えながらも前に進めたのは「働きたい」という強い意識と、自分の復帰に向け制度のない中、個別対応という手厚いフォローをしてくれた会社に貢献したいという思いだという。

「ママで時短なのに背中を押してもらえた、ということは、逆にいえば、ママだからできたサイトです。サイト内のコンテンツがブレないようしっかりフィルターを通し、今後も『ママのお店探しはヒトサラだよね』と言われるサイトに成長させていきたい」(熊本氏)

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