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鈴木和夫社長。2023年にオープンした直営店にて(写真:筆者撮影)
1億円を自腹で注ぎ込んだのに、当初は誰にも認めてもらえなかった靴下がある。
社内では「社長の靴下」と揶揄され、東京の大手雑貨店では軒並み門前払い。それでも折れなかった男が、17年かけてヒットさせたのが「米ぬか靴下」だ。
2020年、米ぬか靴下は楽天市場の約2億点ある全商品のうち、販売数1位を獲得。在庫ゼロになり、3〜4カ月待ちの状態が続いた。小さな靴下工場の社長が、なぜ1億円もの私財を投じて開発を続けたのか。そして、なぜ成功にたどり着けたのか。鈴木靴下の2代目社長 鈴木和夫さんに聞いた。
高市総理から届いた、直筆の手紙
「毎晩、お風呂上がりに愛用していますが、茶色の御品は、かかとがすべすべになり、驚いています。これからのシーズンに最高ですね。脱いだときに、しっとり感があります」
2020年9月、高市早苗首相(当時:総務大臣)の直筆で記された一通の手紙を、小さな靴下工場「鈴木靴下」を営む鈴木和夫さんは受け取った。
手紙には、こうも書かれている。
「地元に素晴らしい技術をお持ちの企業が在ることを、嬉しく誇らしく思います」
高市早苗首相も履いた鈴木靴下の米ぬか靴下シリーズ(写真:鈴木靴下提供)
鈴木靴下は、国産靴下製造の約6割を占める奈良県で67年続く企業だ。従業員は46名。W杯日本代表やJリーグチームのサッカーストッキングのOEM(受託生産)を手がけてきた高品質メーカーである。
「でも、人口減少でサッカー人口も減っており、伸び悩んでいます」と和夫さんは苦笑する。
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【開発当初は誰にも認めてもらえなかった】
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