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高市首相から直筆の手紙「かかとがすべすべになり、驚いています」17年かけて"楽天1位"とった靴下ができるまで

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工場の仕事が終わるやいなや、米ぬかの抽出液を作り靴下に染み込ませる。

そうして3カ月後、ようやく納得のいく「手作り米ぬか靴下」第1号が産声を上げた。

のちの2007年、抽出した成分を検証したところ、米ぬかの油分に、肌のツヤや保湿に有効な油分が含まれていることがわかったという。

米ぬかを入れたバケツで抽出液を作り続ける和夫さん(写真:鈴木靴下提供)

「歩くぬか袋」の誕生

出来上がった米ぬか靴下を手に、工業技術センターや医大を訪ねた。試着実験のアンケートを集めるためだ。回答には、「足のツヤがよくなってきた」との声が多くあったが、「洗濯したら効果が薄れる」という課題も見えてきた。

当時回収したアンケートの束(写真:筆者撮影)

和夫さんはこれを解決するために、和歌山の食品メーカーと大阪の大手紡績メーカーの協力を得て、繊維の内部に米ぬか成分を練り込むことに成功した。金太郎飴のように断面のどこを切っても米ぬか成分が存在するため、何度履いても、洗濯しても、効果が薄れない仕組みだ。

ただし、レーヨンだけでは強度が弱いため綿と混ぜて紡ぎ、「世界で唯一の米ぬか繊維」が完成した。そこから、鈴木靴下の製造技術と掛け合わせて誕生したのが、米ぬか繊維を使用した靴下「歩くぬか袋」だ。

ここまでに要した歳月は、3年。和夫さんは、父や社員から向けられる視線に、期待が入り混じりつつあることを感じたという。

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【開発するよりも信用してもらうことが難しかった】

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