「電動推進機を採用した実験艇E-Watatsumi」クルマやバイクだけじゃない船も電動化の波、ヤマハのマルチパスウェイ戦略
25年度のマリン事業の業績を見ると、売上収益は5276億円、営業利益は536億円。前期と比較すると減収減益となっており、その主な要因は金利高および関税の影響によってアメリカを中心に需要が伸び悩んだことにある。
とくに営業利益についてはアメリカの関税影響が大きく、26年度においてもその影響が継続すると見込んでいる。先行きの透明性が低い状況ではあるが、ヤマハ発動機としては状況を注視しながら迅速に対策を検討・実行していく姿勢を明確にしている。
一方で、アメリカ・ヨーロッパ・オセアニア以外の地域では需要が堅調に成長しており、これらの地域がアメリカ・オセアニア市場に近い水準の需要規模へと近づきつつある。とくに中南米・中東・アジアにおいては需要が非常に健全であり、今後はこれらの地域での販売拡大に積極的に取り組んでいく方針だ。マリン事業の地理的な多様化が、将来の成長を支える重要な柱になろうとしている。
マリン事業における今後のビジョン
マリン事業の長期ビジョンは「信頼性と豊かなマリンライフ、海の価値をさらに高める事業」と掲げられている。その実現に向けた現中期計画では、「コ・クリエーション」を基本方針と定めている。
これは、さまざまな事業領域や外部企業と連携しながら、顧客と社会に貢献することを目的としたものであり、商品・技術・サービス・ものづくりというすべての要素の融合を図る実行フェーズと位置付けられている。
この基本方針のもとで定められた4つの重点テーマのうち、ブリーフィングでは、とくに「顧客体験価値の追求」に焦点が当てられた。ヤマハ発動機は総合マリンメーカーとして、バリューチェーン全体の連携により顧客体験価値を最大化する「統合ボートビジネス」への進化を2つの方向から推進している。



















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