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メタ・プラットフォームズが従業員のリストラと同時に幹部の報酬を増やす狙い/今後5年で1人当たり1500億円増も

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(写真:Jason Henry/The New York Times)

メタ・プラットフォームズが3月25日、約700人をレイオフ(一時解雇)したと、同社の内情に詳しい関係者が明らかにした。シリコンバレーの巨大企業がAIの優先度を上げる中での最新の人員削減だ。

その24時間足らず前、同社は幹部6人を対象とする新たな株式報酬制度を発表していた。今後5年間で、一部幹部の報酬を1人当たり最大で9億2100万ドル(約1500億円)増やす可能性があるもので、AI時代に人材を引き留め、野心的な成長を後押しするためだとメタは説明した。

「上に手厚く、下に厳しく」が示す大変化

一部の従業員を削減する一方で、高位の幹部の報酬を増やすというこの分裂した動きは、AIがテック業界をどれほど変えたかを浮き彫りにする。

メタは近年、ソーシャルメディアやメタバースを超えるビジネスを模索してきた。最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグは、「スーパーインテリジェンス(超知能)」の創出を目指すと表明している。個人の究極の「お供」として機能する、神のようなAIのことだ。

ザッカーバーグは昨年、AI専門家チームの採用に数十億ドルを投じた。同時に同社は、仮想現実(VR)やメタバース関連製品を手がける「リアリティー・ラボ」部門の人員を10〜15%削減する計画も進めていた。

今回の解雇は、フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップを傘下に持つメタにとっての厳しい1日をさらに重苦しいものにした。ロサンゼルスの裁判所の陪審は25日、依存性の高いインスタグラムの設計によって若い利用者に害が及んだとして、同社に法的な責任があるという評決を下した。利用者の健康状態をめぐり、ソーシャルメディア企業に対する訴訟がさらに広がる可能性を示す前触れともなる評決だ。

そうした評決が出る中でメタは、リアリティー・ラボ部門での700人のレイオフに加え、採用、営業、フェイスブック部門における人員削減も発表していたと消息筋は明かした。解雇規模は同社の従業員数7万8000人の一部にとどまるが、そこにはメタの優先事項が表れている。

メタの広報担当者は声明で、「目標達成に向けて最善の態勢を整えられるよう、各チームが定期的に再編や変更を実施している」と述べ、「可能な場合には、影響を受ける従業員に別の職務を見つけるようにしている」とした。

今回の解雇は、テック系ニュースサイトの「ジ・インフォメーション」が一足先に報じていた。

次ページ2012年に上場して以来初めて
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