10年以上にわたりアメリカの議員らはソーシャルメディア(SNS)上で子どもを守る安全柵を用意すると約束し、メタ・プラットフォームズ、スナップ、ユーチューブ、ティックトックのトップを呼んで各サイトの危険性を厳しく追及、子どもの安全に関する法案も多数提出してきた。
そうした騒ぎから生まれた成果はほとんどなかったが、先日、2つの陪審団が、若年ユーザーに害を与えたとしてSNS企業の法的責任を認める評決を下した。
ロサンゼルスの陪審団は3月25日、メタとユーチューブの中毒性の高い機能のせいで依存症になったとする原告側の主張を支持。この評決により、利用者に危害をもたらしたSNS企業の賠償責任を問う新たな法的戦略の有効性が示された。
その前日にはニューメキシコ州の陪審団がメタについて、州法に違反して子どもを狙う犯罪者からアプリ利用者を守らなかった責任があると認定していた。
あらわになったテック大手の法的弱点
これらの評決は、10代の若者、保護者、学区、州司法長官らがSNS企業に対して起こした何千件という訴訟の波から生まれたものだ。
今年、審理が始まる予定になっている裁判は十件以上あり、かつては鉄壁と思われたシリコンバレー大手の法的な弱点があらわとなっている。
SNS企業は、SNS利用を依存やメンタルヘルス被害と結びつけることは不可能だと主張して自衛に躍起となる一方で、若年利用者向けの安全機能も導入してきた。
これまでSNS企業は、1996年に制定された連邦通信品位法の230条を拠り所に、法廷で勝利を収めてきた。利用者が投稿した内容について企業の責任を免除する規定である。
しかしロサンゼルスの評決は、メタとユーチューブに対し、ユーザーの投稿内容ではなく人身被害についての責任を認めた点で画期的だった。陪審団は、無限スクロールや動画の自動再生といった依存性のある機能が、アプリを危険なものにしたと認定した。



















