消えゆく「日本のシシャモ」と何度も資源回復する「北欧シシャモ」の決定的な違い
さてそのアイスランド産のTAC(漁獲可能量)は今年19.7万トンという大きな数量で、資源はV字回復をとげる見通しです。次の図表をみると、アイスランド産のシシャモのTACと漁獲量がほぼイコールであることがわかります。つまりTACが決まった時点で、その年に市場へ出てくる量(供給規模)がおおむね想定できる、と言えるのです。
獲り切れないTACが設定されることが多い日本のTAC(消化率=枠に対して実際に獲れた割合は5割前後が多い)とは、効果の有無の点で、似て非なる運用なのです。
なお、今回の記事はアイスランドとの資源管理の違いによる成否の話です。資源管理の基本は同じですので、日本のシシャモの種類が違うとか、川を遡上するといった類のことではありません。
水揚げ量がすごいアイスランドのシシャモ漁
「買い負け」という言葉が水産物の買い付けには出てきます。他国の買い手が高値で買い付け、日本の買い手が仕入れられなくなる状況のことです。ところが、シシャモ、特に卵を持ったメスシシャモに関しては、まだ他国との買い付け競争が比較的少ない商材です。
日本のシシャモの漁獲量は減少を続け、2024年はわずか113トンの漁獲量にすぎないので、この数量がいかに少ないかおわかりになるかと思います。アイスランドでは、今年のような漁獲枠が発給されると、1隻で1回の漁獲で500トン、1000トンといった水揚げが普通です。
資源が回復したアイスランドのシシャモ漁は、産卵のために回遊してくるシシャモを狙って漁をします。日本向けには、食用としてメスのシシャモを生産する需要があります。また漁獲枠が潤沢に発給されれば、シーズンで数千トンから1万トンを超えるシシャモ卵を生産します。シシャモ卵の用途は、イカや昆布との混ぜ物や、お寿司などさまざまです。



















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