衆院選で「爆勝」した高市首相だが、市場が信認する「秩序ある積極財政」は本当に可能なのだろうか

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その点、26年の高市首相は、「ほどんど誰にも相談せずに」、段取りを全部自分で決めた。リーダーとして、どちらが強く見えたかは言うまでもない。選挙集会に集まる人数も日を追うごとに増えた。初日の秋葉原は2000人程度、それが最終日の二子玉川公園では1万人に達したという。加速度的に人気が高まったというわけだ。

その結果が自民党316議席という圧勝である(なおかつ比例代表の候補者が足りなくて、一部を他党に譲っている!)。これを過去の議席数と比較したものが以下の表である。自民党議席数のシェア67.96%(単独で3分の2を超える!)は過去最高、2005年の小泉純一郎首相による「郵政解散」や、12年、14年、17年の安倍晋三首相の3連勝のときよりも高いのだ。まさに爆勝選挙であったのだ。

「17の戦略分野」は多すぎ、総花的すぎやしないか

そんなわけで「日本列島を、強く豊かに。」というメッセージが瞬く間に全国を駆け巡った。これだけ圧倒的な民意を見せつけられたら、高市内閣の「責任ある積極財政」はもう誰にも止められない。霞ヶ関では誰も逆らえないだろうし、永田町ではまだかすかに生息しているはずの財政再建派も、沈黙を余儀なくされるだろう。

個人的には、自民党の公約に入っていた「危機管理投資・成長投資」はまだいいと思うのである。いや、正直なところ、「17の戦略分野」は数が多くて覚え切れないし、いささか総花的すぎる。民間企業だったら、とてもじゃないが社員や顧客や株主がついて来れないだろう。できれば「AI・半導体」「資源・エネルギー安全保障・GX」「防災・国土強靭化」の3つくらいに絞り込んでくれると、助かるのだけれどね(でないと投資する側も、どれに焦点を当てるべきか迷ってしまう)。

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