日本の小説には「静かな日常の美しさ」が描かれている…大好きな小説の"聖地巡礼"で鎌倉へ行ったフランス人夫婦が見つけた「暮らしを愛でる感性」

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
トングのような箸
今回の日本旅で購入したキッチン道具のひとつが、トングのような箸。使い方がわからなくても「素敵!」と思ったら購入するのがナデージュさんのスタイル。クラフト・マーケットで自分の陶芸作品を販売する時に、デコレーションとして使うのだそう。黒とドライフラワーと木目のコントラストが美しい(写真:筆者撮影)
ピッチャーに入った水をグラスに注ぐアントニーさん
ピッチャーに入った水をグラスに注ぐアントニーさん(写真:筆者撮影)

アントニーさんの「煮込み料理」に舌鼓

アントニーさんが作ってくれたのは、北東フランス・アルザス地方の煮込み料理だ。

アルザス地方はフランスとドイツの国境近くの地域で、アントニーさんのおばあさんの出身地なのだそう。この日用意してくれた料理は、子供の頃によく食べたものだ。

「祖母は食べる3日前に作って、何度も煮込みを繰り返して甘味を出していました。すごく手間がかかる料理なんですよ」

豚肉のかたまりと、フランスではシュークルートと呼ばれる発酵キャベツ(ドイツ名はザワークラウト)。一緒に煮込んだ冬野菜は、甘味のあるオレンジ色のさつまいもと芽キャベツだ。豚肉はホロホロと口の中でとろけるような柔らかさだが、付け合わせの小さなレンズ豆にはしっかりと歯ごたえが残っている。「彼は料理上手なんです」とナデージュさんが笑顔で言う。

アントニーさんが作った料理
アントニーさんが作った料理は優しい味だった。レンズ豆はフランスの定番常備食でもある(写真:筆者撮影)
次ページ5歳の時に小学校で出会った
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事